Going(旧 Scott's Cheap Flights)とは?激安航空券通知は日本発でも役立つか
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海外の旅行好きのあいだで、ずっと名前の挙がるメールサービスがあります。Going ——以前は Scott’s Cheap Flights という名前でした。登録した出発空港から出る航空券の値段をひたすら監視して、大きく下がったときや、航空会社が値段を間違えて出してしまった「ミステイクフェア」が出たときに、メールとプッシュ通知で教えてくれる、という仕組みです。
日本語の解説はほとんどありません。私も「日本発の航空券にも使えるのか」を知りたくて公式サイトを見に行ったのですが、答えははっきりしていました。執筆時点(2026 年 9 月)で分かったことを、料金も含めて整理します。
Going とは — 検索サイトではなく「待つ」サービス
公式トップに大きく出ているのは「Save up to 90% on flights」、航空券代を最大 90% 節約、というコピーです。ただ、やっていることは航空券の検索サイトとは違います。
Going は、自分で行き先と日付を入れて探すのではなく、先に出発空港を登録しておいて、安い便が出るのを待つサービスです。公式の説明によると、900 以上の目的地への運賃を監視していて、価格が落ちたときに知らせが届きます。届いた中に気になるものがあれば、航空会社のサイトで自分で予約する。予約そのものを Going が代行するわけではありません。
始まりは 2013 年。創業者の Scott Keyes 氏が、ニューヨークからミラノへの飛行機でそれまで見た中でいちばんの安値を見つけ、教えてほしいと言う友人たちに配り始めたのがきっかけだと公式の会社紹介に書かれています。現在は 50 人以上のチームで、200 万人以上の利用者にサービスを提供している、とも。こちらは運営側の表示であって、第三者が検証した数字ではありません。
名前は Going に変わりましたが、App Store の販売元表記は今も「Scotts Cheap Flights, Inc. DBA Going」のままでした。昔の名前で覚えている人のほうが多い、ということなのだと思います。
日本から使えるか — 出発空港が米国内限定
ここが本題です。結論から書くと、日本発の航空券を探す道具としては使えません。
公式ヘルプの説明では、Going がディールを配信しているのは、米国 50 州とプエルトリコ、グアム、セントトーマスにある空港を出発地とする便に限られます。カナダをはじめとする米国外の空港については、拡大したときに連絡を受け取るための待機リストが用意されているだけ、という状態でした。つまり、羽田や成田を出発空港として登録することはできません。
アプリのほうも同じ方向を向いています。iOS アプリは米国の App Store には並んでいますが、日本の App Store では見つかりませんでした。Apple の検索 API で日本ストアを指定して問い合わせても、この ID のアプリは 0 件です(米国ストアでは 1 件返ってきます)。日本の Apple ID のままでは、そもそもインストールできません。
では日本在住者にまったく縁が無いかというと、そこまでではありません。私が思いつく使い道は次のあたりです。
- 米国に駐在・留学していて、現地発の旅行を組みたい
- 米国発の周遊旅行を計画していて、現地での移動を安く上げたい
- 米国に住む家族や友人を日本に呼びたいので、向こう発の相場を知っておきたい
逆に、日本発ハワイや日本発ヨーロッパの安売りを待つ目的なら、登録しても届くメールは自分に関係のないものばかりになります。
使い方 — 無料登録から最初の一歩
Web からの流れはシンプルです。
- 公式サイトでメールアドレスを登録して無料アカウントを作る
- 出発空港を選ぶ(米国内の空港から。複数登録も可能)
- 届いたディールのメールを眺めて、感覚をつかむ
- 気になる便があれば、航空会社の公式サイトで自分で予約する
無料のまま使うなら、クレジットカードの登録は不要と明記されています。まずは登録して、どんな頻度でどんな内容のメールが来るのかを見てから考えれば十分です。
ひとつ知っておくとよいのが、メールでの通知には行き先のフィルターがかからない、と公式サイトに書かれている点です。行き先を絞った通知を受け取りたい場合はアプリ側のプッシュ通知を使う、という切り分けになっています。メールの量が気になる人は、最初からアプリで受け取る前提のほうが合うかもしれません。
料金 — 無料プランあり、有料は年 49 ドルから
執筆時点の公式料金ページに並んでいたのは 3 段です。
| プラン | 料金 | 主な内容 |
|---|---|---|
| Limited | 無料 | 米国本土内の路線のみ |
| Premium | 年 49 ドル(表示は月あたり 4.08 ドル) | 国内線すべて(ハワイ・アラスカ・米領を含む)と国際線、ミステイクフェア、マイル・ポイント発券、行き先を指定した通知 |
| Elite | 年 199 ドル(表示は月あたり 16.58 ドル) | Premium の全機能に加えて、プレミアムエコノミー・ビジネス・ファースト |
Premium と Elite には無料トライアルの導線があります(日数は料金ページには書かれていませんでした)。米国 App Store のアプリ内課金の欄にも Premium 49 ドル、Elite 199 ドルが並んでいたので、Web とアプリで金額が大きく変わることは無さそうです。
国際線のディールを受け取るには Premium 以上が必要、という線引きは押さえておきたいところです。無料の Limited は米国本土内の移動だけなので、旅行の主目的が国際線なら、無料プランで使い勝手を判断することはできません。
なお米国 App Store でのアプリの評価は 5,761 件で 4.74、対応言語は英語のみ、iOS 15.1 以降、サイズは約 138MB という表示でした。評価件数の多さを見る限り、米国では定着しているサービスだと思います。
日本で同じことをするなら
日本発の便で「安くなったら教えてほしい」を実現する手段は、いくつかあります。いちばん手軽なのは Google フライトの価格アラートで、日本語で使えて無料、路線と日程を指定しておけば値動きをメールで知らせてくれます。Skyscanner のような比較サイトにも同種の機能があり、月ごとの最安値を眺めるところから始められます。
ただし、Going の特徴だった「専門チームが見つけたミステイクフェアを会員に流す」という部分を、日本語で同じようにやってくれるサービスは、私が探した範囲では見当たりませんでした。この領域は今のところ空白です。
最後に、注意点を 3 つ。
第一に、画面もメールもすべて英語です。空港コードと運賃のルールに慣れていないと、届いた内容の良し悪しを判断するのに時間がかかります。
第二に、ミステイクフェアは航空会社側の誤りなので、発券後にキャンセルされる可能性があります。ホテルや現地の予定を先に押さえてしまうのは危険です。
第三に、有料プランはドル建ての自動更新です。為替とカードの海外事務手数料が乗るうえ、更新日を忘れると翌年分が落ちます。使わないと判断したら、早めに解約しておくのが無難です。
米国発の旅程を安く組めるようになると、荷物の作り方も変わってきます。格安運賃は預け入れ手荷物が別料金のことが多いので、機内持ち込みサイズのスーツケース を一つ持っておくと、結果的にディールを活かしやすくなります。
まとめ
Going は、米国内の空港を出発地とする激安航空券とミステイクフェアを、メールとプッシュ通知で知らせてくれる 2013 年創業のサービスです。旧名は Scott’s Cheap Flights。
出発空港として登録できるのは米国 50 州とプエルトリコ、グアム、セントトーマスのみで、日本発の便には対応していません。iOS アプリも日本の App Store には無く、日本在住者にとっては「米国発の旅程を組むとき限定の道具」という位置づけになります。
料金は無料の Limited(米国本土内のみ)、年 49 ドルの Premium(国際線とミステイクフェアを含む)、年 199 ドルの Elite(上位クラス対応)の 3 段。日本発の航空券を安く買いたいだけなら、Google フライトの価格アラートのほうが現実的です。
※ 本記事の情報は執筆時点(2026 年 9 月)のものです。料金・対応地域・アプリの配信状況は変更される場合があるため、最新の情報は公式サイトとアプリストアでご確認ください。