Copilot Money とは?米国で人気の家計アプリと日本の家計簿アプリは何が違うのか
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米国の iPhone ユーザーのあいだで「デザインがいちばんきれいな家計アプリ」として名前が挙がるのが Copilot Money です。先に結論を書きます。執筆時点(2026 年 10 月)で、Copilot Money が対応しているのは米国の金融機関と米ドルだけで、日本の App Store にもアプリのページはありません。日本在住の人が使うのは現実的ではありませんが、料金の取り方も画面の作り方も日本の家計簿アプリとはっきり違っていて、アプリ選びの物差しとして参考になります。なお、名前は似ていますが、Microsoft の AI アシスタント「Copilot」とは別の会社のサービスです。
Copilot Money とは — 元 Google のエンジニアが作った Apple 向け家計アプリ
Copilot Money は、銀行口座・クレジットカード・証券口座・暗号資産などをまとめてつなぎ、支出・予算・投資・純資産をひとつのアプリで追いかける家計管理サービスです。
運営は米国の Copilot Money, Inc.。創業者兼 CEO の Andres Ugarte 氏は元 Google のエンジニアで、2018 年に Google を離れ、2020 年 1 月にアプリを一般公開しました。2024 年 3 月には VC の Adjacent がリードする 600 万ドルのシリーズ A を調達しています。このときの発表には「購読者が 10 万人を超えた」「2023 年に黒字化した」とありますが、いずれも会社側の発表(本人申告)です。
公式サイトに並ぶ主な機能は次のとおりです。
- 取引の自動分類(「Copilot Intelligence」と呼ぶ AI が担当)
- 今月の支出ペースを 1 本の線で見せる「スペンディングライン」
- 使い残した予算を翌月に回せる繰り越し(ロールオーバー)予算
- 月ごとの収入と支出をまとめたキャッシュフロー
- サブスクの自動検出と通知
- 株・暗号資産・不動産を含めた純資産と、投資の値動き・資産配分の表示
App Store の説明によると、Apple の「エディターズチョイス」に選ばれ、Apple Design Award のファイナリストにもなっています。公式 FAQ では、広告を表示せず、利用者の金融データを売らないと明言しています。対応環境は iPhone・iPad・Mac・Apple Vision Pro と Web で、執筆時点で Android 版はありません。
日本から使えるか — 日本の App Store に無く、米国の口座専用
使えない、と考えておくのが現実的です。
公式 FAQ には「米国外では利用できない(Not available outside the US)。米国の金融機関と口座にのみ対応」とはっきり書かれています。ヘルプセンターでも「米国の金融機関にのみ対応しているため、米国の App Store でのみ提供している」と説明されています。私が日本の App Store で同じアプリのページを開こうとしたところ、ページが見つかりませんでした。
米国 App Store の情報は、価格は無料(App 内課金あり)、iPhone は iOS 17.0 以降、Mac は macOS 14.0 以降、評価は 5 点満点中 4.8(3 万件以上)。対応言語の欄は English のみで、日本語 UI はありません。
口座連携は主に Plaid を使い、Plaid で扱えない金融機関は Mastercard・MX・Akoya を経由する仕組みで、どれも米国の金融機関向けです。通貨も米ドルだけで、外貨の取引は換算されずに米ドルとして表示されるとヘルプに書かれています。仮に米国の Apple アカウントでアプリを入れられたとしても、つなげる口座が無く円も扱えないので、日本の家計管理には向きません。
2025 年 12 月に始まった Web 版(app.copilot.money)も「現在は米国のみ」です。「次にどの国で始めるべきか」を投票できるページには日本も選択肢に入っていますが、対応時期は書かれていませんでした。
使い方と料金 — 1 か月無料のあとは月 13 ドルか年 95 ドル
以下は、米国在住で米国の口座を持っている人を前提にした、公式サイトとヘルプの説明に基づく流れです。私が実際に登録して確かめたものではありません。
- 米国の App Store からアプリを入れるか、Web 版にアクセスする
- 1 か月の無料体験を始める
- 銀行・カード・証券口座を、Plaid などの連携画面から追加する
- AI が分類した取引を見直し、カテゴリごとに予算を決める
口座をつなぐとき、Copilot 側はログイン情報を見ることも保存することもないと説明しています。パートナーとの共有は、メールで届く「マジックリンク」で同じアカウントにログインしてもらう方式で、ログインした端末はすべてアカウントを完全に操作できます。
料金は、米国 App Store の App 内課金で月額 13 ドル、年額 95 ドル(公式サイトでは月あたり 7.92 ドルと表示)。新規ユーザーには 1 か月の無料体験があり、無料プランはありません。1 ドル 150 円で計算すると、月額で約 2,000 円、年額で約 1 万 4,000 円です。
日本の家計簿アプリとは何が違うのか
日本で同じ役割を担うのは マネーフォワード ME や Zaim といった家計簿アプリです。日本の銀行・カード・円の資産を扱えるという一点だけで、日本在住なら国内のアプリを選ぶことになります。そのうえで Copilot と比べると、違いは大きく 3 つあります。
1 つ目は料金の考え方です。マネーフォワード ME は無料でも使え、無料会員は金融関連サービスの連携が 4 件まで、データを振り返れるのは過去 1 年分です。有料のスタンダードコースは公式の機能比較ページで月額 540 円、年額 5,940 円(アプリから登録する場合はアプリ内の表示額)。対して Copilot は無料プランが無く、全員が払う代わりに広告もデータ販売も無いと明言しています。「無料で入口を広くする」日本型と、「全員から払ってもらう」Copilot 型の違いです。
2 つ目は対応端末です。マネーフォワード ME も Zaim も iPhone と Android の両方にアプリがありますが、Copilot は Apple の端末と Web だけです。家族に Android の人がいる場合は、ここが分かれ目になります。
3 つ目は画面の考え方です。公式サイトを見る限り、Copilot は「今月の支出が予算に対してどのペースか」を 1 本の線で見せ、余った予算を翌月へ繰り越せる作りを前面に出しています。家計簿を「つけるもの」というより、「毎日ちらっと見て、使いすぎに早めに気づくもの」として設計している印象です。
まとめ
Copilot Money は、元 Google のエンジニアが作り、Apple の端末向けに作り込まれた米国の家計・資産管理アプリです。執筆時点で対応は米国の金融機関と米ドルのみ、UI は英語のみで、日本の App Store にもありません。料金は 1 か月の無料体験のあと月 13 ドルか年 95 ドルです。日本在住なら実際に使うのは国内の家計簿アプリになりますが、「無料プランの有無」「対応端末」「予算の見せ方」という違いは、アプリを選ぶときの物差しとして参考になります。
※ 本記事の情報は執筆時点(2026 年 10 月)のものです。料金・提供地域・対応言語は変更される場合があるため、最新の情報は公式サイトとアプリストアでご確認ください。